自分にとって仕事の軸とは何だろうか?

 結論から、言えば下記3つになる。

 

1. 他者への貢献があるかどうか

2. 自分の意志が働かせられるか

3. その分野でのオンリーワンになれるか

 

 20代も終わりに近づいたころ、転職活動を行った。最初は他業種への転職を試みたが上手くいかず、同業他社への転職は(他業種転職の試みの中で面接慣れした、ということも大きかったとは思うが)すんなり転職できた。

 この際に考え続けたのが、自分の働く動機は何だろう、ということだった。就職活動の時は、正直に言って働くということがそもそも何なのか、実感を持って理解できなかった。この際に、しっかりと向き合おうと思って考え、出てきたのが上の3つだった。

 

1.  他者への貢献があるかどうか

 そもそも、自分は仕事をしたいのか、ということから考えた。仮に神様が表れて、生涯にわたって年間10億円を約束するといわれたとき、仕事を一切しないという選択肢を取るかどうか。結論として、その場合であっても、自分は何かしらするだろう。何もしないと自分に存在価値を感じることが出来ない。実際、転職の間に無職期間が2カ月ほどあったのだが、地獄だった。また、労働の対価として、必ず金銭は(たとえ1円であったとしても)要求する。これは、自分自身に「金銭に見合ったパフォーマンスを発揮しなければならない」というプレッシャーをかけるため。相手としても、代償が一切ないのであれば、要求も評価も甘めになるだろう。そのような労働で、自分に価値を感じることが出来るかどうかといわれると厳しい気がする。

 

2.  自分の意志を働かせられるか

 どうせ仕事をするなら楽しくやりたい、と思っていた。では「楽しさ」は何によって担保されるのだろうか。詳細は省くが、結局、自分の意志をどれだけ働かせられるかではないだろうか。その点、上下関係が徹底されている会社は自分には合わないと感じた。相手の言葉に耳を傾ける、言葉を換えれば、相手の意見を尊重する文化のある組織で働きたいなと思った。

 

3.  その分野でのオンリーワンになれるか

 他人と同じ成果しか出せないのであれば、顧客は金銭を払う動機がない。そして、他人より圧倒的なパフォーマンスを発揮できるのは、自分が得意なところ、興味関心が極めて強いところでしかない。努力して自分の弱点を克服する時代は終わった、というのが転職活動における学びだった。その意味で、転職活動は自分の適性を測るリトマス紙になったと思う。正直、やっている最中はそんな冷静に受け止めることは出来なかったけれど。

 やりたいことと、出来ることは違う。自分が最も輝ける、少なくともそう信じられる場所で働くべきだ、と考えた。

 

以上